ただの節分では『おもしろく』ありません

本日は節分で豆まきの行事をしました。
保護者の皆様には、節分の準備にあたって、私たちは『鬼が来るよ』と脅しの道具に使うのは不適切だと考えているとお話ししました。
そして、必ず意味のある伝承行事にすることをお約束しました。

 

園のイベントの過程には一人一人の成長ドラマがあります。
なかなか表面には見えにくいですし、考えていることと言っていることが、ちぐはぐなこともあるかもしれません。
例えば、『怖くない!』と虚勢をはってるけど内心は『嫌だな~』と思っていることも少なくないと思います。
あの手この手でなんとか登園させてくださったことに感謝申し上げます。節分という節目を無事に乗り越えました。


この節分を振り返ります。

★子どもたちの声(あめ以上のクラスに聞きました)
『鬼は怖いから行きたくない、お休みする』
『鬼ははいれないようにしたから大丈夫』
『豆でやっつけるぞ!』

★保護者の声
『あまり怖がらせないでください。』
『怖がるので休ませても良いですか?』
『負けずに頑張ってきて!』
『鬼は先生だから大丈夫』※サンタクロースは園長先生だよ、と同じ意味なのであまり多用していただきたくはありませんが…


ただの節分は『おもしろく』ありません。

くじら組が頑張っていろいろな対策をしてくれましたので時系列にそって紹介します。

①1.27鬼から手紙が届く、鬼退治作戦会議

②各クラスのドアにショウブの絵、やいかがし、めんど(淡路の節分で使う)を飾る
 ・ショウブは剣の形にいていることから魔を払うと言われています。
 ・昔話『くわずにょうぼう』でそのエピソードは登場します。(知っていたお友だち、すごいですね…)

④2.3当日 
 ・そら・くじら…落とし穴作戦、鬼がきたらすぐわかるように2階の柵に鈴
 ・にじ…椅子、机、棚のバリケード
 

 

保育室にはいってすぐの場所に滑りやすい透明シート

 

 

★各クラスの反応
うみさんはよくわからない怖い物が手を振ってたからびっくりしたかもしれませんが、鬼さんは写真だけ一緒にとって去りました。

 

・あめ組さんは涙が出る子もいましたが全員が投げれました。

 

・だいち、にじ組は握手できました。

 


・そら・くじら組…勇気をもって豆を投げました。鬼に座れと言われて『反省会』が開かれて、自分の悪いところをごめんなさいごめんなさい、もうしません…と改めようとすることができました。

 

 

『あなたはここが良くない』と大人がいうのではなく、『自分で自分の良くない部分を考え、気を付けようと思ったこと』が素晴らしいですよね。


★こどもたちの感想
・おもしろい鬼さんだった
・なんか踊ってた
・怖くなかった
・青鬼は弱かった
・楽しかったよ

 

鬼から『節分の振り返りの手紙』と福の神から『春を告げる手紙』が届きました。

鬼からの手紙は、豆まきは楽しかった(遊びに来てるつもりだった)、ヒイラギや落とし穴の作戦はとても良かった、悪いところは食べてやったから悪い心が芽生えないよう気を付けよう、という内容でした。

 


この節分は、こどもたちの知恵と勇気に私たち大人の方が驚かされました。

 


ね、来てよかったでしょう?